宝物〜絆〜
 晃が他人ばっか使うのは、そういう環境で育った事も原因の一つかもしんねえな。

 とか考えているうちに、程なくして俺の家に到着した。

「わりぃな。んじゃ、ちょっと行ってくるわ」

 秀人の「ああ」という返事を聞いて家に入り、鍵だけ持って単車が置いてある場所まで歩いていく。

 単車を動かして秀人の元まで行き、再び出発した。

 俺が先導して単車を走らせること約十分。晃の家に到着する。

「予想以上に凄えな」

 秀人は苦笑しながらボソッと呟いた。

 一応、秀人には道中で晃んちの事を話していたのだが、やはりこんなデカイとは想像してなかったらしい。

「ハハ。まあ、そんな反応になるわな」

 俺も苦笑いで返して単車から降りると、無駄に豪華な門に向かって歩いていく。

 そして門の横にあるインターフォンを押すと、すぐにその右下にあるスピーカーから応答があった。
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