あんたなんてほんと大っ嫌い！ …嘘。大好き。２

「で、何でみんな行かせたの？」


「…話がしたかったから」


「ＯＫ。移動しよ」


移ったのはいつもの


空き教室。


ガラガラ～


「「あ、勇輝さんチィーッス」」


「「百合さんチィーッス」」


ヤンキー君２名発見。


「私に挨拶なんかいーよ。


てか、君たち。こんな所に


タムロってないで勉強でも


しなさい」


お、ちょっと先輩ぽいこと


言えたんじゃねーの？？


「勉強嫌いなんすよ、俺達」


「百合さんが教えてくれる


ならーやってもいいけど…」


やめい、そのキラキラ笑顔。


勉強教えたくなっちゃうじゃ


ないか…


「なーに言ってんだよ、


お前ら。百合は受験生だぜ？


んな事言う前に教室戻れ


っての。」


あら、勇輝さん


イライラしてる？？


「うぃっす」


「失礼しやしたぁ」


バタン！


………。


「何、不機嫌なの？」


「別に。」


なんて素っ気ない返事！


私には勇輝の考えてる事が


分からんぞ？！


「はぁ～」


なんだ、なんだ。


そのおっきなため息は！


悲しくなっちゃうじゃんか！


「百合、おーいで」


おお、呼ばれた。


「百合は無防備すぎ」


「どこが？」


「襲われたらどーすんだよ？」

「私、強いもん」


「つーか、もう


可愛くなくなって。


俺がもたねぇ」


「今、何の話してんの？」


勇輝の腕の中で話す…が


ダメだ。会話が噛み合わんよ？

「だーから、百合が


モテすぎるから妬いてんの！


彼氏は俺だっつーのに。」


ふぇ？


え、そんな話やったっけ？？


妬くとか可愛い//


「でもさ、私はどうすれば


いーの？望んでる訳じゃ


無いんだけどな」


ぷくぅと頬を膨らます勇輝。


なんだ、なんだ？？


「さっきの後輩だってそうだ。

なんか知らんけど、いつの


間にか百合に好意抱いてるし。

百合が可愛すぎんだよ


自重しろ、自重！///」


「…むちゃくちゃじゃん？


てか、さっきの後輩達は


違うって。ただ私の事


からかってただけでしょ」


「もー、だから無防備


だって言ってんの！


これだって、今時手紙とか…」

ビリッ


「…あ。」


「…あーっ！？」