西澤さんと文子さん
昼1時
「はい(笑)」
そういうと、母は文子に保冷バックを渡す。
「晩は、引越しで疲れていると思うから(笑)」
保冷バックの中身は、母お手製の晩御飯だった。タッパに入ったおかずやご飯、水筒に入ったお味噌汁など、たくさんの愛情が詰ったご飯だった。
「いつでも帰ってきなさい。」
「はい(泣)」
「亮太。」
「なんだよ。」
「もう、あの時の亮太じゃないんだから・・・今度はあんたが文子さんを守りなさい!」
「わかってるよ!」
「兄貴。」
「なんだよ(笑)」
「いつでも遊びにいっていい?」
「いつでもどうぞ(笑)」
「いつでもお待ちしてます(笑)」
そんな会話を交わし、西澤と文子は新居(旧、文子の一人暮らしの家)へと向かっていった。