西澤さんと文子さん


「おいしそう!」
「もうすぐ完成です(笑)」
「早く食べたいです(笑)」


キチンで交わされる夫婦の会話。
文子も西澤もそれが今一番の幸せ。


朝ごはんが出来る間、西澤はコーヒーを飲みながらキッチンへと向かった。そしてテレビをつけると・・・


「あっ・・・」


テレビには、自分の書いた小説が特集されていた。西澤は真剣な表情でそれを見ている。


「ふ~ん・・・そっか。」


西澤はそうつぶやいた。それを見た文子は「すご~い!」といって西澤の隣に座る。


「もっと、がんばらないといけないですね(笑)」

「もっと?」

「はい。もっと上を行かないと・・・文子さんを守るために!」


それを聞いた文子は、顔を紅くし、心臓のドキドキを隠しながら「私もがんばらないと!」と話した。


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