西澤さんと文子さん


「あっ、もしもし・・・。」


出版社からの電話だった。西澤が話している間、頬を膨らませながらひざを抱えた文子。その時・・・


「ぎゃ~!!ぎゃ~!!」


葉月起床。
文子は、珈琲を置くと葉月がいる部屋に向かった。


「は~ちゃん、ママここにいるよ。オムツかな?ミルクかな?」


必死で葉月をあやすが・・・泣き止まない。文子も頭を抱えてしまった。


「ごめんごめん・・・どう・・・しました?」
「は~ちゃん・・・泣き止んでくれない(泣)」
「葉月~♪」


そういうと、西澤は子守唄を歌いだした。すると、少しずつ笑顔になっていく葉月。その瞬間の見逃さなかった文子も、西澤と一緒に歌い、葉月のおなかをポンポン叩く。

すると・・・


「また、おやすみタイムですね(笑)」
「うん・・・。」


どこか物憂げな文子。少しうつむきがちな彼女に西澤は「一緒に成長しましょう。」と言って抱きしめる。文子は「うん。」と小さな声で答えると首を縦に振った。


「じゃ、葉月がおやすみの間に、ゆっくり休みましょう。」
「はい。」


こんな感じでパパママモードのオンオフをしっかりさせながら、子育てに奮闘する西澤と文子でした。

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