西澤さんと文子さん

その頃西澤は、相変わらずPCに向かって執筆中。休憩がてらにデスクの上に置かれたカレンダーを眺めた。


「バレンタインデーか・・・。」


西澤にとってもバレンタインデーは、何の変哲のない日だったが・・・



「文子さん・・・くれるかな・・・?」



今年は、大好きな文子からのチョコレートを楽しみで仕方がない。心の中で文子のことを思いながら、またPCに向きあった。


仕事が終わり、文子は会社を後にする。
街ではバレンタインデー“商戦”真っ盛りの状態。文子もいくつかの店でチョコレートを見つめる。
そして次は、本屋へ。
料理コーナーではチョコレート関連の本が平積み状態・・・


「手作り・・・市販・・・。」


そうつぶやきながら、文子は家路に着いた・・・。
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