僕の身長で愛を測らないで下さい。
「よし、じゃあこのクラスの出し物はお化け屋敷で良いんだな?」


可愛い女子高生たちがにっこりとうなづく。


「おぅし、早く決まったし、あとは自習だぁ。」


くそ適当なアホ担任が無駄に笑顔をふりまきながら言った。


きゃあ~


クラスメイトの心の悲鳴が聞こえる。


「きゃあ~」


今のはしっかり耳でとらえた。


生悲鳴を上げたのはめんどうくさいお化け屋敷なんぞを提案した辻姫。


わたしをのぞけば一番お嬢様っぽい外見をした、ウェーブのかかった髪をのばしている子だ。


ちなみに辻が苗字で姫が名前である。


姫ちゃんは大人しめな外見を裏切る活発な女の子で、アホ担任のファンの一人でもある。


「辻、ちゃんと勉強するんだぞ。」


山田の笑いを含んだ声に


「はい」


と姫ちゃんが頬を染めて答える。


わたしはいたいけな高校生たぶらかすんじゃねぇ、と山田を睨みつけた。


そんなわたしに気づくと、山田はおかしそうに目を細めた。

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