Over Line~君と出会うために
『今、ものすごく忙しくて、これまで以上に連絡が取りにくくなるかも。ごめん』

 そんな短いメールだけで済まされてしまったことに、正直、むっとした。ものすごく腹が立った。
 納得は、できる。仕事が忙しいのは、わかる。彩にだって、そういう時期がある。子供ではないし、全てが自分の都合で動くわけがないことも知っている。だけど、だからってメールひとつで済ませてしまえる神経が信じられなかった。
 それでも、貴樹に会いたいと思ってしまう自分がいて、いつの間にか彼の存在が大きくなり過ぎていることに気づく。帰ってきたら何故か人の部屋で寛いでいたりする図々しさとか、そういうことが当たり前になっていたことを、知る。だから。
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