ひだまりHoney

白い欠片


大田原さん構想の入り口をフレームに収め、私はシャッターを押した。

何枚か撮影したのち、ちゃんと撮れているかどうかを確認する。

半笑いになった。

どれもうまく撮れていない。前々から気付いていたけれど、やっぱり私はそっちの才能は全くないらしい。

小さな画面の中に表示されている水色のそれは、どれも微妙にぶれていて、魅力を留めるどころか、びっくりするほど蹴散らしてしまっていた。

もう一度レンズを向け、また五枚ほど撮り、やっとまともだと思われる画像を収めることが出来た。

証拠隠滅する気分で、写りの悪いものを削除した。

そして違う角度からも撮ろうと、私は横に移動し、カメラを両手で支え持った。

一回、二回、三回と、シャッター音を響かせる。

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