ひだまりHoney

コンビニでお昼ご飯を購入するべく乗り込んだエレベーターの中で、木村さんからランチのお誘いを受けたのだ。

こうやって外で食べるのは、いつもと違った感じでなんだか楽しい。

「ねぇねぇ、私の下の名前知ってる?」
「木村……えぇっと」

つい、ネームホルダーに目を向けると、木村さんは名前を素早く手で隠した。

「み、みのり?」
「やだ。ちょっと惜しい」

木村さんとは席も隣だし、他の女性社員と比べれば喋っている方だとは思う。

でも、こうして二人っきりでランチに行くのは初めてであり、特別親密な仲という訳でもない。

皆も木村さんと言っているから、やっぱり「木村さん」で認識してしまっている。

< 24 / 447 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop