ひだまりHoney
テーブルの上にそっと置きじっと見つめていると、心に柔らかい風が吹き込んでくる。
ずっと抱けなかった「恋心」という温かな感情を、私に与えてくれた紺野さんは……やっぱり別格である。
今のところ、触るのも平気だし、ちょっとくらい触られるのも平気だ。
もう一度カレンダーを見れば、体が沈んだような気がした。
あと二週間とちょっとで、私の派遣期間は終了である。
残念ではあるけれど、残り時間を大切に過ごそうと思う。
悔いが残らないように。
「あれ? 姉ちゃん、どこか行くの?」
弟の部屋の扉がパタリと開き、私はハッと顔を上げた。
寝癖のたった頭をぽりぽりとかきながら、唯一の同居人である弟の凉太(りょうた)が、私をじろじろ見つつ台所へと向かっていく。