理想の恋愛関係
緑の乗ったタクシーを見送ると、優斗は駅に向かって歩き始めた。


高柳華子と会い気持ちが重くなったけれど、明るい緑と話していたら気が紛れた。


お返しを渡した時の事を思い出すと、自然と顔が綻んだ。


あんなに喜ぶとは思わなかった。


一生大事にするとか、やけに大袈裟な事を言っていたけれど、気に入って貰えるとやはり嬉しい。


大食いの緑に合わせて、女子社員より量の多い物を選んで正解だったと思った。


駅に着き、改札を通り過ぎたタイミングでメールを受信した。


確認すると緑からで、食事のお礼の言葉が書かれていた。


機嫌の良さそうな文面を見て笑い、優斗も簡単な返事を書いた。
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