いとしのくまこさん
「ありがとうございます」


伊吹くんは封筒を受け取る。


きれいに整えられた爪にはピンクに塗られたネイルがほどこされていた。


「この人が新しく入った伊吹くんね」


「よろしくお願いします」


伊吹くんは丁寧に会釈した。


「まあ、営業よりも教材研究部のほうがあっているって感じねぇ。営業部じゃあ使えないって噂だったしぃ」
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