ドS×イケメン×生徒会長=??

転校

「みんな、バイバイ…」

そっと写真をポケットに入れる
私は引っ越しで、転校が決まった。

楽しかった体育祭の写真
昨日のお別れ会の写真もあるけど、
今は見れなかった。

みんな泣いて、私も悲しい顔で写っていたから。

これから頑張るためには、
明るい気持ちでいたい。

仲良しなクラス、大切な親友・・・

「ふ、ぅぅ…」

「雪ー、行くわよ」

一階からお母さんが呼んでいる。

「はぁーいっ!」

お母さんはすごく気にしてくれている。
私が悲しんでることや、
不安でいること・・・

でも、お母さんだってきっと寂しい。
お父さんと過ごしたこの家を離れるんだから

お父さんが死んで、一年ちょっと。
ここは少し田舎なため、
おじいちゃんとおばあちゃんが都会に行かないかと言った。

ちょうどお母さんの仕事も都会になり、
おじいちゃんのアパートの管理も必要となったから。

私はまだ高校生で、一人で残るには厳しいから
引っ越さなければならなかった。

お母さんも私を転校させるのは避けたがっていたけど、
しょうがなかった。

ゴメンね、って泣いていたから何も言えずに
ただ「大丈夫だよ」って笑った。






これが最後のお家。
愛しい思い出が、溢れたお家。








お母さんを心配させないために、
もう泣いちゃいけない。

「みんな、お父さん、
バイバイっ―――――――――――――」











外は綺麗な青空。








< 2 / 9 >

この作品をシェア

pagetop