ライトグリーン・スカイ
お兄ちゃんがダメならきっと大丈夫、と期待していた私が馬鹿だった。

ガソリンが…とか、渋ったのにお兄ちゃんは2人に会いたいという理由で応じてくれた。

いよいよ待ちに待たない水族館の日。丁度5人乗りの白い車。

助手席に栄兄ちゃん。後ろには私、凛ちゃん、そして尋。

本当は助手席に座りたかったのに、“同じ年同士で仲良くやれ”と栄兄ちゃんが強く言うから、こうなった。

「あたしをどうして真ん中に?」

分かっているのに聞かないでよ。無言でそう訴えた。

前は前で何やら楽しそう。後ろは後ろであまり話題が出ない。

凛ちゃんが話題を出してはくれるものの、それもすぐに途切れる。

「もう!ちょっとは会話をして!」

凛ちゃんの怒りはもっともだ。そんな彼女越しに、気付かれないように尋を見る。
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