Last Mission
「べ、別にそんなわけじゃあ…」
だが本当のことを言えるはずもなく。
思わず口ごもる私の頭に、優しい温もりがそっと触れる。
「チャイム鳴る前に、ちゃんと教室戻れよな。」
要は他の女子なら失神しそうなくらい爽やかな笑みを浮かべ、教室へと向かっていく。
だが最後に何か思い出したようにこちらを振り返った。
「あ、忘れてた。
今日家のほうに夕飯いらねえって伝えといて」
「え、なんで?」