密の味~しなやかにつけこんで~
彼氏がいるのに隣人と…


『…ん……あぁ……』


薄い壁の向こうから聞こえる、くぐもった女の喘ぎ声。


私の部屋で。


彼氏と知らない女が2人。


一体何をしてるのか。


考えただけでもゾッとする。


「ね? 言った通りでしょ?」


凍りついた空気にそぐわない。


異様に明るい声が私を現実に引き戻す。


「お姉さんの彼氏、いつもこんな事してるんだよ?」


隣の部屋の男は残酷な程、無邪気に微笑んだ。


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