その指に触れて
「で、万梨子は実際どう思うの?」

「んー?」

「変態かどうかは別として、こんなきもいメールどう思ったの?」


瞳が首を傾げる。


「いやあ、あたしだってこれはちょっと引くでしょー」

「そりゃあね。これで引かなかったら、かなりの異常ね」

「睦実、あたしちゃんと正常だからね。でも、あたしに送られてきたのはたぶんわざとじゃないんだし、ちゃんと間違ってるって送ってあげた方がいいのかなって」

「え、返信しちゃうの?」

「やめといた方がいいよ。けっこうこういうのってめんどくさくなるよ」

「そうそう。もし送り主がおじさんだったらどうするの? 路地に連れてかれてやられて終わるよ」

「汐香、あんたの頭はやることしか頭にないの?」


あたしよりも汐香のほうが変態な気がする……。


< 12 / 219 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop