MYG倶楽部 〜まるで夢のような学校生活のために〜
「んれ、部長達はまら来れないのら?」


スプーンを忘れたからゼリーを舌ですくいなが食べる傷が、琴葉にモゴモゴと問う。

「傷くん、意地汚いよ……」

横にいる大志が白い目で傷を見る。

「うるへー」


「さっきまではここに居たんだけど、由奈さんの携帯に急に電話がかかって来たの」

その相手としばらくしゃべった後、琴葉以外のメンバーを引き連れて出かけてしまったらしい。

「ふぅーん……琴ちゃんを置いれ行っらって事は……ゴックン。またどっかのグループと喧嘩かな」

残りのゼリーを一気に飲み込んだ傷。
やっとまともに喋れるようになった。


「じゃあ、何で僕らまで置いてきぼりなわけ?」

「む……」


確かにそうだ。



今までも騒動だの事件だのに巻き込まれて、学校を抜け出す事は多々あった。

ただの喧嘩なら戦闘力が欠片もない琴葉は必要ない。

しかしそうなら、傷と大志を連れて行ったはずだ。


「何かあったのかな…………」
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