MYG倶楽部 〜まるで夢のような学校生活のために〜
「アハハハハハ!!死んだら骨くらい拾ってくれるってよ!!」


「良かったじゃん傷くん!!琴ちゃんみたいな美人に拾われるんだから、とっとと成仏してよね!!」



大爆笑しながらヒドイ事を言って来る大志と淳夜に、傷はニコッと笑ってみせた。



「さぁ、死ぬのはどっちが先かな」




「「え?」」




やっとその気配に気付いた二人。

笑いすぎて油断していた。


「グルルルル…………!」


首の後ろにかかる荒い鼻息に、大志と淳夜はその場で固まった。


数秒後、同時にゆっくりと振り返る。


そこにはつぶらな瞳を爛々と輝かせた、一匹のデカワンコが佇んでいた。





「…………お手?」


「バウバウバウバウッッ!!」




「「ギャアアァァァァッッッッ!!!!」」





他のデカワンコの身体を飛び越え、割れた窓から逃げ出す二人。


デカワンコがすぐさま追いかける。



「ギャハハハ!!!速ぇアイツら!!マジ腹痛ぇー!!ギャハハハハ!!!!」



素早く琴葉を庇い自分も一緒に隠れていた傷は、慌てふためいて遠ざかる二つの背中に手を叩いて笑った。



「…………あなたも相当鬼畜ね…………」



呆れる琴葉に、傷はスッキリしたような最高の笑みを向ける。




「これでも、校内最強ですから」




キーンコーンカーンコーン…………



長かった昼休みの終わりを、いつもと変わらないチャイムが告げた。



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