MYG倶楽部 〜まるで夢のような学校生活のために〜
デカワンコに夢中な淳夜に何があったのか聞いていても埒があかないので、代わりに大志に全てを白状させた。


「体育館裏まで逃げた所で追い付かれたんだけどね、急に飛びかかられて。もう死ぬ傷のヤツ絶対に化けて出てやるからなって思ってたら、ビル・ゲイツってば顔を舐めて来たんだもん、攻撃なんて出来なかったよ」


「なんかいろいろと矛盾してる気がするけど。ていうかお前もビル・ゲイツって呼ぶなよ」


「でも……傷君。もしかしたら、結果オーライなのかもしれないわよ」


「え?」


「見て」


琴葉の言葉に、彼女の示す方を見ると。



「ワンワン!!」


「クーン……」


「キュイーン………」



「!! デカワンコ共が……」


ビル・ゲイツは部室の床中に転がっていた仲間達に向けて軽く吠えたり、ペロペロと舐め始めた。



「ワン!ワンワンワンワン!!」


「クーン」


「キャインキャイン」


「ワンワンワン」


ビル・ゲイツが淳夜の前までやって来ると、起き出した他のデカワンコも一緒について来た。



「……ビル。お前って………!」


これには淳夜も驚いたらしい。




「お前って、もしかしてこの群れのボスなのか!?」




「ワンワン!!」


「「「ワンワンワンワンワンワンワン!!!」」」



ビル・ゲイツが淳夜に向けて鳴くと、周りのデカワンコもそれにならった。



「スゴいぞビル・ゲイツ!!さすがはオレのペット!」



「えー…………そういうのって有りですか……?」


「有りなのよ傷君」


「有りなんだよ傷くん」


「有りだそうだよ傷」


「ワン!」


「テメェは黙ってろ!!」

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