MYG倶楽部 〜まるで夢のような学校生活のために〜
ヒュンッ


「!!」


その人物は、一番手近にいた大志を最初に狙った。


「ちょっと、いきなり!?」


しかし、最強と吟われている部活のメンバーである大志をそう易々と捕らえる事は出来ず、得物が空を切る鋭い音がしただけ。


素早い跳躍で襲撃を避けた大志は、取りあえず傷の隣に綺麗に着地した。


「チッ……」


襲撃者は軽く舌打ちをすると、更に猛攻を仕掛けて来た。










―――長さ1メートルを越えようかという、巨大なハリセンで。










「ええええぇぇぇぇ!?待て待て待て、そんなインパクト大な奴は知らん!つーかこの学校にこんな生徒いた!?」


「!! こんな生徒?私を知らないと言うのですか?」


傷の叫び声を聞いて、襲撃者は駆け出した足を止めた。

立ち止まった姿をよく見てみると、その人物は王生中の女子生徒である事が分かった。


細身の眼鏡がとても似合っている、大人びた顔立ちの美少女。


「なんか、どっかの会社で秘書でもやってそうな感じ」


「貴方の私に対する主観には興味がありません。今大切なのは、私が貴方達にとってどのような存在なのかという事でしょう」


襲撃者が冷静に切り返す。


「……ほう。それじゃあ早速、教えて貰おうじゃねぇか」





「王生中生徒会・副会長、三年A組 千羽 美優紀―――貴方達の敵です」




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