三月三日
それから、また何年か経って

まこちゃんは
お嫁さんになりました

いつかのお雛様のように
とても綺麗なおべべを着せて貰いました

それでも
まこちゃんは
やはり、自分だけのお雛様が
どうしても欲しかったのです

だから
まこちゃんは決めました
『女の赤ちゃんが産まれたら
とびきり可愛い雛人形を買ってあげよう』
と…

けれど、まこちゃんちに
女の赤ちゃんはちっとも来ませんでした





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