かけぬける青空は、きっと君とつながっている
 
呼吸を整え、声に出して言うが、なんだか現実味がまるでなく、例えるなら、ロボットにでもなって話しているような感覚だった。

福島の企業に就職し、新入社員研修に行ったまま、いまだに連絡が取れない智のことを、だんだんと諦めつつあった最近では、秀斗しか、もう高校時代の仲間は残っていなかったのだ。

それを、亡くなったと連絡が入ったからといって、すぐに現実として捉えられるわけがない。


「……仲間って、最後に残っていたやつのことだろう? なんでまた急に。病気、か?」

「いや、そこまでは……。親父に電話してみないことには詳しくは分からないけど、もうすぐ夏休みだし、早めに帰ってこられないか、とは言ってた。病気だなんて聞いてなかったけど」

「そうか……」


隣に腰かけ、聞きにくいだろう質問をしながら俺の背中をゆっくりとさすってくれている友人が、俺の話を聞くと長いため息をもらし、ほかの友人たちも、ただうつむいてしまう。

その場は一気に重苦しい空気に包まれ、しばらくの間、口を開く者はいなかった。

夏休みを丸々使ってボランティアに行こう、と話をしていたけれど、こういう状況では、その話も立ち消えになってしまうかもしれない。
 
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