かけぬける青空は、きっと君とつながっている
 
「今日の晩ご飯は何でしょうね? 楽しみー」

「お前は相変わらず、色気より食い気だな」

「どうとでも言ってください」


あの頃だって、そんなに食い気は出していなかったと思うけど、と、追加で言えば、間宮さんからは「全然変わってないって意味だから」という、微妙な返答が返ってくる。

どういう意味だろう。

全然変わっていない、というのも、それはそれで成長していないとも捉えられるような気がして、やっぱり間宮さんは分からない人だ、と、そこに落ち着いてしまうのが、微妙に癪だ。


けれど、それでこそ、あたしが好きな“間宮航”という人間なのだから、仕方がない。

深く考えるより、そう結論づけてしまったほうが何かと手っ取り早く、また、彼の手の温かさや強さからも伝わってくるのだけれど、あたしを想ってくれる気持ちの大きさが感じられる。


「旅の話、あとで聞かせてくださいね」

「分かってるって。うっさい」

「ふふ」


あたし宛てに届いたという不思議なメールのことは、またあとで確認すればいいだろう。

今は、間宮さんと一緒にいる、という、この空気感を大事にしていたい……。


坂を上りきり、ふと後ろを振り向けば、あたしたちの影がアスファルトに長く長く伸びていた。 
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