かけぬける青空は、きっと君とつながっている
 
「ふーん。ま、いいんじゃねぇの」

「え?」

「お前にはお前の考えがあるし、それは誰にもとやかく言われる筋合いのないことだし。ぶっちゃけ、俺には関係ないしな」

「……」


てっきり言われると思っていた。

“無駄に使ってんのな、命"って……。

そう取られても不思議ではないほど、間宮さんからすると、今のあたしの言動は後ろ向きで逃げ腰でもあったと思う。

にも関わらず、間宮さんはあたしの考えを理解した上で、珍しく自分を下げた言い方もした。

すると。


「……まあ、俺もそれなりに悪かったと思ってんだよ。ここ2年くらい寝つきが悪くて、朝方まで寝られないことが多くてな」

「そう、だったんですか」

「ん」


だから朝、なかなか起きてこなかったのか。

朝に弱いわけでも、夜遅くまで起きて何かしているわけでも、おそらく、民宿の枕や布団が合わないわけでも……ないのだろう。

そう思う。


「だからまあ、やっと眠れたのに起こされて相当最悪な気分だったんだ、あの日は」

「ごめんなさい……」

「いや、お前のせいじゃねぇよ」


そうか、そうだったんだ……。

だとしたら。
 
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