僕が男になった理由
夕暮れの窓



 無機質な部屋



 硬い白いベッド



 微かなアルコール臭



 小さな窓



 夕暮れの空



 包帯だらけの身体



 ここは…



 「…病院?」



 いつからここに居たんだろう。






 思い出せない。






 記憶がぽっかりと白く空いてる感覚。



 物忘れは激しいけど、こんな感覚ははじめてだ。



 周りを見回して見たが誰もいない。



 時計はまだ夕方の4時を指している。



 「ははっ…当たり前か」



 こんな所に家族が来るはずないもんな…。



 …でも…なんだろう?



 何か家族以外を探してる自分がいる。



 …思い出せない。



 「誰…だっけ…」










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