好きって言うまで離さねぇ。



私を心配してこう言ってくれてるのは分かる。


分かる、けど……!



「……っ…」


冬哉にこんなこと言うなんておかしいに決まってる。


そんなの分かってるけど……我慢出来ないよ。



「冬哉だって……可愛い女の子達に声掛けられてたよね!」


冬哉は悪くない。


だけど口が勝手に動いてしまう。



「は?見てたのか?」


目を丸くする冬哉。


それに対して私はこくんとたてに首を振った。



「話、聞こえてたか?」


………そりゃあ、ばっちり聞いてましたとも。



< 176 / 359 >

この作品をシェア

pagetop