好きって言うまで離さねぇ。



「………お待たせいたしました、侑梨様」


駐車場で待っていると、坂井がいつものように迎えに来てくれた。


私が黙って車に乗り込むと、坂井は不思議そうな顔をして私を見てきた。



「冬哉様はごいっしょではないのですか?」


それから、なぜかそんなことを聞いてきた。



「……い、いいの!早く帰りたいから車出して!」


だから早くエンジン掛けなさいよー!



< 81 / 359 >

この作品をシェア

pagetop