ナツメ

4月1日






4月1日、月曜日



ナツメ。


また月曜日が来たようです。


こうして、病院と部屋の往復を繰り返していると、数字的な感覚が、どんどん鈍っていくような気がします。


季節の移ろいは、感覚として、風や匂い、温度や湿度で、自然に身体に入ってくるのだけれど。
曜日や日にちのような、どこか機械的なことには、どんどん、疎くなっているように思います。

わたしの思考は、数を数えたり、物事を合理的に考えたりすることから、徐々に離れてしまったようで、そちらの方には、まるで頭が、働きません。



忙しく仕事をしていた頃は、日曜日が過ぎていく夕方の寂しさと、月曜日の朝の憂鬱を、あなたとのお喋りや、央介さんと過ごす時間で埋めながら、やり過ごしたものです。
(央介さんもそれをよく知っていて、日曜日にはいつもより長く、食卓に座っていてくれました)


あなたもまた、ナツメ。
わたしの下らないお喋りに、よく付き合ってくれましたね。
会えない日には、まるで恋人同士のように、受話器が体温で熱を持つまで、電話で他愛ない話をしました。













< 23 / 66 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop