忘れ去られたキオク



ボッと顔が熱くなった。



いや、断じてアイリスのことは好きじゃない。



俺が好きなのは椎...いや、ちがう、そういうんじゃなくて。



あああああ。





明らかに取り乱している俺を見て、アイリスはクスッと笑った。



「左手に、過去を見ることのできる力を宿らせたわ。

はやく、彼女を救ってあげなさい」



「...わ、かりました」




すると、アイリスは微笑みながら1つ頷き、ゆっくりと教会のドアに続くカーペットを歩いていく。



当たり前のように、手をかざすだけでドアを開け、俺に手を降った。



一拍遅く外に出ると、そこにはアイリスの姿はなかった。




< 33 / 108 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop