アンラッキーなあたし
お見合いパーティー
土屋瞬の一件以来、責任を感じた千葉はあれこれと気を使ってくれるようになった。相変わらず新たな紹介の人を探してくれているようだが、見つかりそうにもない。しょせん、あたしに寄ってくる男なんて詐欺師くらいのものだ。こんなことならゴリラと見合いしたほうがよかったと思っていた矢先、千葉がこんな物を持ってきた。

「ラブラブ・カップリングパーティー?」

「ああ。これなら、一度にたくさんの男と知り合うことができるだろ?」

街コンがはばをきかせるこのご時世にネルトンパーティーか。あたしは、千葉の持ってきたお見合いパーティーのチケットをしげしげと眺めた。ピンク色のチケットが妙に安っぽさをかもし出している。

「ふぅん。一応もらっとく」

差し出されたチケット二枚を受け取ると、千葉がそのうちの一枚を取り上げた。

「一枚は俺の」

「はぁ?」

「だから、俺も行く」

「なんで!千葉さんはモトカノを待ってるんじゃなかったんですか?」

「まあ、そうなんだけど。やっぱ占いは占いだからな。それに、お前のことも気がかりだし」

「え?あたし?」

「この前は俺のせいで恐い目にあわせちまったしな。今回はそんなことがないように側で見守るつもりだ」

思いがけないお言葉に思わず感動してしまった。見守るだなんて、あたしは姫であんたは家来?それともじいや?千葉ってどこまでもいいやつ。あんたのせいで会社を追われたことも、騙されて借金が増えそうになったことも、詐欺師に殺されそうになったことも、くつを一足失ったことも、全て水に流す!忘れてあげるよ。と、しっかり記憶しているあたしは、なかなかに執念深いのだった。

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