アンラッキーなあたし
「彼氏はできたかい?」

ルコ先生に聞かれ、

「まだです…」

と、いつも通りの返事を返すあたし。もう、いい加減、そっとしておいてくれないだろうか。

「だろうね。あんたブスのまんまだ。男が出来たら素材が悪くても女は多少なりとも磨かれるもんなんだけどね。恋は大事だよ。わたしなんて、ほら、お肌ぴんぴんだろ?」

それは恋のパワーではなく医学のパワーでは?

「そうですね…。あたし、ブスなんですよ。だから彼氏できないんです」

恋ならしている。けれど、先のない恋なのだ。あたしは情けない顔をして笑った。こうしてへらへらしているあたしは、きっと、ものすごくかっこ悪いだろう。

「自分で自分を蔑むんじゃないよ。あんたのそういうとこ、本当にイライラするよ!ほれ、あいつはそうした?」

「あいつ?」

「あんたが前に連れて来た男。最近ここへも来なくなったけど、あいつはどうしてるんだいだい?」

あぁ…。千葉の事ね。

「今、忙しいみたいです。それに、モトカノといい感じだし…」

「おや、なんだかがっかりしているようだけれど、もしかして、あいつの事が本当に好きだとか?」

「ち、違いますよ。誰があんなやつ!」

なんて勘のいいばあさんなんだ。恐ろしい!

あたしは手と顔をぶんぶん振り、必要以上に否定して見せた。


< 278 / 354 >

この作品をシェア

pagetop