アンラッキーなあたし
画面が黒くなった携帯が手の中で震えている。多分、シンディーからのカウントダウンメールだろう。

約束の時間まで一時間切った頃から五分ごとに送られていたから、今は5時10分前だ。

画面が死んでしまっては時計も見られぬ。けど、立ち止まって時間を確認するのも惜しい。

なんせ、あたしは今、愛する人のために走っている。たった一つの約束を守るために!

走れ、メロス!

改め

走れ、あたし!
< 310 / 354 >

この作品をシェア

pagetop