アンラッキーなあたし
「ど、どうして?あたし、あたし…」

「どうしてって言われてもねぇ。それが派遣ってもんでしょう?責任もない代わりに保証もない。あんたも、それ、覚悟で派遣やってんでしょう?」

ふーと飛ばした耳クソがぱらぱらと舞う。突っ込みどころ満載だが、今はそんな余裕なんか、ない。

「ま、早いとこ次ぎの仕事見つけてね」

太陽に反射した内田の頭があたしの目を激しく射る。

こ、殺す。つうか、むしる!最後の一本が無くなるまでむしり倒す!

逆恨みと分かっていても、どうしても目の前のハゲに殺意を覚えずにはいられない。
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