【TABOO】ありきたりな看病
私が向かったのは、お隣の部屋。
インターホンを鳴らして、ドアの前に倒れて見せる。
「はい……あれ? どうしたのですか? 大丈夫ですか?」
「ごめんなさい、飯島さん、ちょっと具合が悪くて……」
「それはいけない。いつも一緒の彼氏さんは?」
「出張中なんです……」

飯島さんは、お隣のイケメンさん。
私と時々イケナイことをする仲なの。
縋るような目で見上げてみれば、飯島さんはことさら真面目な顔で私を立たせてくれた。
「しんどいとは思うけど、お部屋まで頑張……ああ、理穂さん、しっかり!」

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