ふぁあすとらぶ☆
 だが、彼はこうも言ったのだ。
『ノア、中学に上がっても、俺と友達でいてくれる?』
『!』
 期待だけさせた彼。そんでもって、へらへら笑ってる彼にむかついて、私は思わず言った。
『私は、あんたと友達だった覚えはないわよ』
 そう、そのときになって私は気がついたのだ。彼が、私にとって特別な存在だった、ということ……。
『友達』なんかじゃ、なかったということ……。なのに……。
『ノア、俺……いや、そっか……そっかあ』
 最後に彼は、今までに見たこともなかったような、はかなげな微笑を残して消えた。いつも後からついてきて、置いてかれそうになると、泣きそうな顔をして私の名を呼んだくせに。むかついてむかついて。
 ……涙が、出た。
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