わたしは彼を殺した、そして彼に殺される〜50years later〜
無って
仮面はそれから…

この世界の成り立ちをひと通り説明した。

ここには天国と地獄、

あと無という世界があるらし い。

わたしは訊ねた。

「無…ってなんですか?」

「自殺した人間が行く場所ですよ」

と即答。

自殺したら別の世界があるなんて…

知らなかった。

あのときのことをわたしは思いだしてた。

交通事故に遭った彼。

わたしのせいで殺してしまったと思った。

でも、

彼は自殺じゃないと話してくれた。

だから、きっと無ではないはず。

地獄か天国なら会えるかもしれない。

けど…

無なら、わたしは彼に会えない。
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