わたしは彼を殺した、そして彼に殺される〜50years later〜
左手の
それからのわたしといえば…

いつも公園をぶらぶらと散歩したり、

ベンチに座ったりを繰り返しながら、

ゆったりと過ごした。

こっちに来て、どれくらい経ったのか…

そんな時間の感覚さえ、忘れていく。

慣れって、怖いもんだね。


今日も同じように、ベンチでうとうと。

空を見上げて…

現世でのいろんなことを振り返る。

彼も同じ空の下にいる。

このどこかにいるんだよ。

そう思うだけで心が暖かくなっていく。
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