気まぐれ王子とサル女
顔を上げると
友達の北山穂香が
あきれた顔をしていた。
「ほのーー!」
私が叫ぶと
「また、爽太くんのことでしょ?」
その通りでこざいまする。
私は首を縦にコクリっと振った。
「あんたも懲りないねー。
何度爽太君の宿題やってあげてるの?」
穂香が言ってることに
自分でも納得した。
「はぁーーーーーー」
「七海がため息つく時は、
お腹が減ってる時か
爽太くんのことのどっちかだよね。」