[仮]ヒロインは私⁉
また、逢えるのかな……
でも、よくよく考えたら彼は名前も知らない親切な人であり、また会える保証なんてないはずだ。
もう二度逢えないかもしれないとおもうと、心が沈む。
「では、萌ちゃんの部屋に案内するよ」
学園長であろう男性はソファから立ち上がり、"ついておいで"と私に微笑む。
目元に少しあるシワが、優しそうな彼のイメージをより一層定着させた。
私は彼のあとに続き、学園長と書かれたプレートのある部屋をあとに、階段を登った。