【完】彼を振り向かせる方法
どうしよ…めちゃくちゃ嬉しい。
目の中にハートマークを浮かべた私は、首を少し捻って後ろの先輩を見つめた。
「…早く乗んなよ」
「あ」
嬉しさのあまり電車に乗ること忘れていました。
「先輩、ありがとう!」
電車に乗ってから、すぐに振り返る。
私なりのとびっきりの笑顔で言ったつもりなのに、先輩は無表情のままだ。
もう…どうしたら笑ってくれるのさ…。
「あ。そうだ俺、明日から朝早いから一緒に行けない」
「…え?」
私は突然の悲報に目を丸くした。