俺とあたしがウソを吐いた日。





「お礼するよ!」

「え。いいよ」

「あたしの気が済まないのっ。
近くのアイス屋さんでいいよね?
灯汰、甘いの好きでしょ」



にこっと昔と変わらない笑顔が俺に向けられた。



「……よく、覚えてたな」

「当然」



何が当然なのか、怖くて聞けない俺。

笑いたいヤツは笑え! ってやけになりそうな気分。






< 17 / 32 >

この作品をシェア

pagetop