俺とあたしがウソを吐いた日。




いつもふたりでバカ騒ぎをするのが好きだった。



楽しくて、だけど授業中に目が合うと誤魔化すためにイーッてしたり。

それで、あとでへこんだこともあった。



でも、それすらも愛しかった。



杏実と離れてしまうかもしれない。

だから小六になる前に、どうか。



「っ、ウソでしょ?」



真っ赤な顔をしながら、杏実はそう言った。



「……え?」






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