君に逢いたくて~最後の手紙~
「…はい…。…もって……
1か月でしょう…」



「…1か月……」



私はつぶやいた。



…1か月なんて…。




やっと…、



やっとまた会うことができたのに…。





余命が、1か月なんて…。





「ふぇーん。あ~、ゆうとぉ」



優斗のお母さんがまた泣き叫んだ。




私も泣きたかったけど、
我慢した。



1番辛いのは…優斗だから…。




そして私は決意した。



「優斗、大丈夫。私がずっと
そばにいるからね。
1か月っていう短い時間だけど…
ずっと一緒にいるから…」



私は優斗の手を握り、
そう言った。



次の日から、
私の通院生活が始まった。
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