【完】保健室で君と××~プレイボーイとイケナイ恋愛授業~




こんなに好きになる所から、そもそも予
想外なんだ。



女なんて穢らわしい、そう思いながら生
きてきたのだから。



───そう、今だって。



今だって、あの女を思い出すたび。あの
甘ったるい鼻につくような声が脳裏をち
らつく度。



吐き気さえも催すのに。すべてをめちゃ
くちゃにしてしまいたい衝動にすら、か
られるのに。



薄汚れた俺の世界を壊してしまえば、自
由になれるかも、なんて子供じみた考え




早く、捨てたいよ。



そんな風に思いながら、どこまでも真っ
青で穢れない青空を見つめていると、不
意に、彼方がやって来て。


「禊くーん?元気ないでちゅねー」


「……黙れアホ」



急に現れたと思えば、なんじゃそりゃ。
気持ち悪すぎて、突っ込む気にもなれな
いわ。









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