【完】保健室で君と××~プレイボーイとイケナイ恋愛授業~





言うべきか、言わないべきか。



未だに思い悩んでいるんだ──。



「──和馬、何か言いたい事があるんじ
ゃないの?」



その日の夜。



夕食を食べていると、不意に母さんがそ
う言い出した。



驚いて母さんを見ると、母さんは少し微
笑む。



「なんとなく。そんなような顔に見えた
から」



さすが、というかなんというか。



俺のことはお見通しって訳か。



ふ、と微かに笑って、母さんを見る。



丁度父さんも居ることだし──言うなら
、今か。



「……言いにくくて黙ってたけど、同じ
クラスに香坂禊って奴が居るんだ」





< 351 / 426 >

この作品をシェア

pagetop