心さん、そろそろ俺にしませんか?




「それにしても、優生がサハ達と知り合いだったなんてね~」



「俺もビビったし。佐原先輩は剣道部なんだし、言っててほしいよ」



「そうだよね~。そりゃ、サハとは知り合いにはなるか!ん?じゃあ、心と西川とはどうやって知り合ったの?」



「そこはー……まぁ、いろいろあって」



そう言いながら、コップの麦茶を飲み始める。だってさ、改めて言うのもなんか照れくさいじゃん。



「ふーん?それで優生は心のことが好きなんだ?」



「っ!?ゴホッゴホッ!」



姉貴の言葉を聞いて思わずむせ込んだ。



「気づいていないとでも?優生が女子の隣を歩いてるなんて見たことなかったし、優生のデレ具合を見たら分かる!」



俺、そんなにデレデレしてた!?



「あれ?でもさ、心って……」



「あーうん。好きな人いるよ」



「その相手って西川だよね?そっか。一途なところは変わらないんだね。ほら、恋愛相談受けたことあったし」



そうなんだ。姉貴が知ってる頃から、心さんは西川先輩のことを追っ掛けていたんだ。このことを改めて聞くと、ショックを受けてる俺がいる。



< 320 / 387 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop