心さん、そろそろ俺にしませんか?



「たまにはさ、息抜きに女の子と……」



「はい、澤本に報告決定」



途端に、イチは大人しくなった。なんだこれ、澤本の効果ってすげぇな。



「てことで、休憩終わり。練習始めまーす」



俺の指示の後、部員達がすぐさま立ち上がり、練習を再開した。







「なあ、クリスマスどうする?」



「クリスマスといえば……デート!」



昼。イチや陸達と5人で教室で机を雑につけて、昼飯を食っていた。そこへ、陸の質問にイチが嬉しそうに答えたわけだ。



「25日は練習だっての」



俺には共感なんて言葉はなく、イチへ現実をみせる言葉をプレゼント。



「その後に、ぐふふ……!デートしようかってなってんだよ~」



あーその顔キモイ。見せるな。



「イチ~お前澤本と順調なんだな~」



「へへへ、なんだかんだ仲良くさせてもらってます~」



「おいっ、ぶっちゃけ今、どこまでいってんだよー!教えろよ~」



「俺達の仲じゃんか~」



「え~、恥ずかしいなぁ」



俺以外の4人で盛り上がっている。もうお好きにどうぞ、なんて思いながら上手く巻けた卵焼きを頬張った。ん、味も良し。



< 384 / 387 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop