なんで俺じゃあかんねん
「萩野さん相変わらず斉藤好きやな~。」

「おい、冗談でも俺の前でそゆこと言うなし。」

「あーごめん。」

三木、まだ傷心中やったか。

「いいけど。斉藤、バカなくせにイケメンやからな。
ハルほどではないけど。」

「あいつは背あるしな。」

「それな。イケメンで背も高いとか・・・バカやのに。」

バカって二回言いよった。

「三木もそれなりに様になってんで?」

一応なぐさめ?のつもりで言ってみる。
あまりに不憫やから。

でも、黒ぶち眼鏡にサロンってわりと似合ってるから嘘ではない。

「ハルに言われてもな~。」

余計でかい溜息をつきながら仕事に戻っていった。

あいつ大丈夫か~


「坂井くん!ほら!そんなとこで油売ってんと働いて!稼ぎ頭やねんから。」

近くの女子に怒られ「はい。」と俺も仕事にいそしむ。


全く・・・・

接客なんてほんまに向いてない。

しかも、キャーキャー言われながらもニコニコしとかなあかんとか疲れる。

無理・・・マジ無理・・・・

俺は半ば死にそうになりながらも「いらっしゃいませ。」と次の客の対応をした。
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